エクセルで関数を使って一致したら表示する方法

Excelでデータを効率的に管理するうえで、特定の条件に一致する項目を表示する機能は非常に便利です。この記事では、「一致したら表示する」処理を行うための関数の使い方を詳しく解説します。IF関数やVLOOKUP関数などの基本的な関数から、より複雑な組み合わせまで、実用的な例を交えて紹介します。関数の適用方法や注意点も解説し、Excelの操作に慣れていない方でも理解しやすいように丁寧に説明します。是非、以下の内容を参考にしてみてください。
エクセルで関数を使って一致したら表示する方法
エクセルでは、関数を活用して特定の値が一致した場合に特定のデータを表示することができます。この技術はデータの管理や分析において非常に役立ちます。以下に、関数を使った一致表示の具体的な方法を解説します。
IF関数の基本的な使い方
IF関数は、条件が真なら一つの結果を、偽なら別の結果を返す関数です。具体的には、以下のような構文を使用します。
=IF(条件, 真のときの値, 偽のときの値)
例えば、A1セルの値が5と一致するかどうかを確認し、一致したら「一致」、一致しなければ「不一致」と表示する場合は、以下の式を使用します。
=IF(A1=5, 一致, 不一致)
| セル | 値 | 結果 |
|---|---|---|
| A1 | 5 | 一致 |
| A1 | 10 | 不一致 |
VLOOKUP関数の利用方法
VLOOKUP関数は、テーブルの列を検索し、一致した行の特定の列の値を返す関数です。以下のような構文を使用します。
=VLOOKUP(検索値, テーブル範囲, 返したい列番号, 一致の種類)
例えば、A列に商品コード、B列に商品名が記載されているテーブルで、特定の商品コードがあるかどうかを確認し、一致したら商品名を表示する場合は、以下の式を使用します。
=VLOOKUP(検索値, A1:B10, 2, FALSE)
| 商品コード | 商品名 |
|---|---|
| 1001 | 商品A |
| 1002 | 商品B |
| 1003 | 商品C |
INDEXとMATCH関数の組み合わせ
INDEX関数とMATCH関数を組み合わせることで、より柔軟な検索ができます。INDEX関数は特定の行列の値を返し、MATCH関数は特定の値がどこにあるかを検索します。以下のような構文を使用します。
=INDEX(範囲, MATCH(検索値, 検索範囲, 0))
例えば、A列に商品コード、B列に商品名が記載されているテーブルで、特定の商品コードがあるかどうかを確認し、一致したら商品名を表示する場合は、以下の式を使用します。
=INDEX(B1:B10, MATCH(検索値, A1:A10, 0))
| 商品コード | 商品名 |
|---|---|
| 1001 | |
| 1002 | 商品B |
| 1003 | 商品C |
キーボードショートカットの活用
エクセルでの作業効率を上げるためには、キーボードショートカットを活用することも重要です。特に、関数の入力には以下のショートカットが役立ちます。
- Ctrl + ; - 現在の日付の挿入
- Ctrl + Shift + ; - 現在の時刻の挿入
- Ctrl + G - ゴートゥダイアログの表示
- F4 - 選択範囲の参照範囲の固定
これらのショートカットを活用することで、関数の入力や編集をよりスピーディーに行うことができます。
関数のネストと複雑な式の作成
関数のネストは、一つの関数の中に別の関数を含めることで、より複雑な式の作成を可能にします。例えば、複数の条件をチェックし、一致した場合に特定の結果を表示するには、以下のような式を使用します。
=IF(AND(条件1, 条件2), 真のときの値, 偽のときの値)
例えば、A列に商品コード、B列に商品名、C列に在庫数が記載されているテーブルで、商品コードが1001かつ在庫数が10以上の場合に「在庫あり」、それ以外の場合に「在庫なし」と表示する場合は、以下の式を使用します。
=IF(AND(A1=1001, C1>=10), 在庫あり, 在庫なし)
| 商品コード | 商品名 | 在庫数 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1001 | 商品A | 15 | 在庫あり |
| 1002 | 商品B | 5 | 在庫なし |
Excelで一致判定をする関数は?

Excelで一致判定を行うための主な関数はVLOOKUP、HLOOKUP、INDEXとMATCH、そしてIF関数です。これらの関数は、データの一致を確認したり、特定の値に基づいて情報を取得したりするのに非常に役立ちます。VLOOKUPとHLOOKUPは、縦方向と横方向のテーブル lookup を行うための関数で、INDEXとMATCHはより柔軟な検索を可能にします。IF関数は論理判定を行うためのものです。
1. VLOOKUP 関数の使用方法
VLOOKUP関数は、縦方向のテーブルで特定の値を検索し、対応する結果を返すための関数です。この関数は以下の書式で使用します:
excel
VLOOKUP(検索値, テーブル範囲, 検索結果列番号, [近似一致])
- 検索値:検索したい値を指定します。
- テーブル範囲:検索を行うデータ範囲を指定します。検索値は範囲の最初の列に配置されている必要があります。
- 検索結果列番号:結果を取得したい列の番号を指定します。
- [近似一致]:TRUE(または省略)は近似一致、FALSEは完全一致を意味します。
2. INDEX と MATCH 関数の組み合わせ
INDEXとMATCH関数を組み合わせることで、より柔軟な一致判定を行うことができます。INDEX関数は、指定した範囲から特定のセルの値を取得します。MATCH関数は、範囲内で特定の値の位置を検索します。以下が書式です:
excel
INDEX(配列, 行番号, [列番号])
MATCH(検索値, 検索範囲, [一致の種類])
- INDEX関数:配列から行番号と列番号を指定して値を取得します。
- MATCH関数:検索範囲内で検索値の位置を返します。一致の種類は、0で完全一致、1で近似一致、-1で近似一致(降順)を意味します。
- 例えば、INDEX(MATCH)の組み合わせで、任意の列や行から値を取得することが可能です。
3. IF 関数を使用した一致判定
IF関数は、条件を満たすかどうかを判定し、結果に基づいて異なる値を返すための関数です。基本的な書式は以下の通りです:
excel
IF(条件, [真の値], [偽の値])
- 条件:評価する論理式を指定します。
- [真の値]:条件が真の場合に返す値を指定します。
- [偽の値]:条件が偽の場合に返す値を指定します。
IF関数は単独で使用するだけでなく、他の関数と組み合わせて複雑な論理判定を実現することができます。例えば、VLOOKUPやINDEXとMATCHの組み合わせと組み合わせて、特定の条件に基づいて操作を行ったり、結果を表示することができます。
VLOOKUPとindex matchのどちらを使うべきですか?

VLOOKUPとINDEX MATCHのどちらを使うべきかは、具体的な状況と要件によって異なります。VLOOKUPは、データの垂直検索に特化しており、検索対象の列が左端に配置されている場合に最も効果的です。一方、INDEX MATCHは、データを垂直と水平の両方向に検索でき、検索対象の列が任意の位置にある場合でも問題なく動作します。また、INDEX MATCHはVLOOKUPよりも柔軟性が高く、より複雑な検索パターンに対応できます。
検索範囲の位置と構造
検索範囲の位置と構造に応じて、VLOOKUPとINDEX MATCHの使い分けが重要になります。VLOOKUPは、検索対象の列が左端に配置されている場合に最適です。この配置は、多くの場合、データの一覧性を保つ上で一般的ですが、必ずしも全ての状況に適しているわけではありません。一方、INDEX MATCHは、検索対象の列が任意の位置に配置されている場合でも問題なく動作します。
- VLOOKUPは検索対象の列が左端に配置されている場合に最適
- INDEX MATCHは任意の位置に配置された検索対象の列に対応
- INDEX MATCHは柔軟性が高く、複雑な検索パターンに適している
パフォーマンスと計算速度
パフォーマンスと計算速度も、VLOOKUPとINDEX MATCHの選択に重要な要素です。VLOOKUPは、データ範囲が小さく、検索パターンが単純な場合に高速に動作します。一方、データ範囲が大きい場合や、より複雑な検索が必要な場合は、INDEX MATCHがより高速で効率的です。これは、INDEX MATCHが個々の関数を独立して実行し、不要な計算を最小限に抑えることができるためです。
- VLOOKUPはデータ範囲が小さい場合に高速に動作
- INDEX MATCHはデータ範囲が大きい場合に高速で効率的
- INDEX MATCHは不要な計算を最小限に抑えることができる
更新とメンテナンスの容易さ
更新とメンテナンスの容易さも、選択基準の重要な要素です。VLOOKUPは、検索列の位置が変更された場合、関数を再調整する必要があり、これが負担になることがあります。一方、INDEX MATCHは、列の追加や削除が行われても、関数の調整が比較的簡単です。これにより、データの更新やメンテナンスがより容易になります。
- VLOOKUPは検索列の位置変更時に再調整が必要
- INDEX MATCHは列の追加や削除にも柔軟に対応
- INDEX MATCHはデータの更新やメンテナンスが容易
エクセルで範囲内で一致する関数は?

エクセルで範囲内で一致する関数は VLOOKUP と HLOOKUP です。これらの関数は、特定の値が他のデータ範囲内にあるかどうかを検索し、一致する値を返すためのもので、エクセルの最も基本的な一致関数です。VLOOKUP は縦方向の検索、HLOOKUP は横方向の検索を行います。
1. VLOOKUP 関数の詳細
VLOOKUP 関数は、指定された列の中で一致する値を検索し、その行の指定された列にある値を返します。これにより、データテーブル内で特定の情報を迅速に見つけることができます。
- 構文: VLOOKUP(検索値, テーブル範囲, 列番号, [近似一致])
- 検索値: 一致する値を探したい値
- テーブル範囲: 検索を行う範囲
- 列番号: 結果を返す列の番号(最左列が1)
- 近似一致: TRUE(近似一致)、FALSE(完全一致)
2. HLOOKUP 関数の詳細
HLOOKUP 関数は、VLOOKUP と同様に機能しますが、行ではなく列で検索を行います。つまり、指定された行の中で一致する値を検索し、その列の指定された行にある値を返します。
- 構文: HLOOKUP(検索値, テーブル範囲, 行番号, [近似一致])
- 検索値: 一致する値を探したい値
- テーブル範囲: 検索を行う範囲
- 行番号: 結果を返す行の番号(最上行が1)
- 近似一致: TRUE(近似一致)、FALSE(完全一致)
3. VLOOKUP と HLOOKUP の違い
VLOOKUP と HLOOKUP の最大の違いは、検索方向にあります。VLOOKUP は縦方向(列)で検索を行い、HLOOKUP は横方向(行)で検索を行います。それぞれの関数は特定のデータレイアウトに最適化されています。
- VLOOKUP: 縦方向の検索に適している。データが列方向に整理されている場合に使用。
- HLOOKUP: 横方向の検索に適している。データが行方向に整理されている場合に使用。
- 使用例: 例えば、商品コードと価格が列で整理されているテーブルでは VLOOKUP を使用し、商品コードと価格が行で整理されているテーブルでは HLOOKUP を使用します。
VLOOKUP関数の使用例は?

VLOOKUP関数は、Excelの重要な関数の1つで、指定した値に基づいて別の列のデータを検索し、対応する情報を取得することができます。以下に、VLOOKUP関数の具体的な使用例を示します。
1. 顧客データの検索
VLOOKUP関数は、顧客データベースから特定の顧客情報を検索するのに非常に役立ちます。例えば、顧客のIDを基に、対応する名前、住所、電話番号などを取得することができます。
- 顧客IDが「A2:A100」の範囲にあり、顧客情報が「B2:E100」のテーブル形式で格納されているとします。
- 顧客IDが「12345」である顧客の名前を取得したい場合、以下のVLOOKUP関数を使用します:
- =VLOOKUP(12345, A2:E100, 2, FALSE)
この関数は、12345というIDの顧客の名前(2列目)を返します。FALSEは、正確な一致を指定します。
2. 商品在庫の確認
VLOOKUP関数は、商品在庫管理表から特定の商品の在庫数量を確認するのにも役立ちます。例えば、商品コードを基に、在庫数量を取得することができます。
- 商品コードが「A2:A100」の範囲にあり、在庫情報を「B2:C100」のテーブル形式で格納されているとします。
- 商品コードが「P123」の商品の在庫数量を取得したい場合、以下のVLOOKUP関数を使用します:
- =VLOOKUP(P123, A2:C100, 2, FALSE)
この関数は、P123という商品コードの在庫数量(2列目)を返します。FALSEは、正確な一致を指定します。
3. 給与表の作成
VLOOKUP関数は、従業員の給与表を作成する際にも便利です。例えば、従業員のIDを基に、給与額を取得することができます。
- 従業員IDが「A2:A100」の範囲にあり、給与情報が「B2:C100」のテーブル形式で格納されているとします。
- 従業員IDが「E001」の従業員の給与額を取得したい場合、以下のVLOOKUP関数を使用します:
- =VLOOKUP(E001, A2:C100, 2, FALSE)
この関数は、E001という従業員IDの従業員の給与額(2列目)を返します。FALSEは、正確な一致を指定します。
よくある質問
エクセルで関数を使って一致したら表示する方法は?
エクセルで一致したら表示する方法には、主にIF関数やVLOOKUP関数などが利用されます。例えば、IF関数を使用して特定の条件に一致する場合に指定した値を表示させることができます。具体的には、=IF(A1=特定の値,表示する値,) という構文を使用します。A1セルが「特定の値」に一致する場合、「表示する値」が出力され、一致しない場合は空白が表示されます。
エクセルで複数の条件に対して一致したら表示する方法は?
複数の条件に対して一致したら表示する場合、AND関数やOR関数をIF関数と組み合わせて使用します。例えば、=IF(AND(A1=条件1, B1=条件2), 表示する値, ) という式を使用することで、A1セルが「条件1」かつB1セルが「条件2」に一致する場合に「表示する値」を出力できます。OR関数を使用すれば、複数の条件のうちいずれか1つが一致した場合に値を表示させることも可能です。
エクセルで一致した場合に別のシートから値を表示する方法は?
エクセルで一致した場合に別のシートから値を表示する方法としては、VLOOKUP関数が最も一般的に使用されます。VLOOKUP関数は、特定の値を検索し、一致した行から指定した列の値を取得します。例えば、=VLOOKUP(A1, Sheet2!A1:B10, 2, FALSE) という式は、A1セルの値がSheet2のA1:A10範囲に一致した場合に、対応する行のB列の値を表示します。ここでFALSEを指定することで完全一致を要求します。
エクセルで一致したら異なる値を表示する方法は?
エクセルで一致したら異なる値を表示する方法として、IF関数と条件付き書式を併用することができます。例えば、=IF(A1=特定の値, 別の値, ) という式を使用することで、A1セルが「特定の値」に一致した場合に「別の値」を表示させます。また、条件付き書式を使用して視覚的な効果を追加することも可能です。条件付き書式では、条件に一致した場合にセルの色やフォントを変更することができます。

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